家庭で作る本格的な博多ラーメン

 
今年の年末年始は、かなーりのんびり過ごしております。

あまりにものんびりし過ぎているので、こんな夜中に昨年作ったラーメンの日記をアップしてみたり(笑

去年の11月頃にイメージしていた一杯だす。

イメージは「家庭で作る本格的な博多ラーメン」。

店の外まで獣臭いのするアレです(笑

代替品ではなく、家庭の調理環境でどこまで本場の味に迫れるかを実験してみました。何十時間も豚骨を炊き続けるアレです(笑



肉のハナマサで購入した冷凍の豚げん骨(大腿骨)と背ガラ(背骨)約1.4kg。




まずは解凍&血抜きです。半日水に浸して解凍しつつ、血抜きをします。

あの獣臭さ(豚臭さ)の原因は色々言われていますが、オイラには仮説があります。そのため、臭いの原因だと言われる血を敢えて抜いてみました。




血抜きしたげん骨を金槌で叩いて割ります。割る際には、げん骨に向きがあります。正しい向きだと簡単に割れますが、正しくない向きだと手が痺れて、大きく後悔します(笑



割ったげん骨に背ガラを鍋に入れます。



ガラの2倍量くらいの水を鍋に入れます。(3Lくらい入れた記憶があります)



いざ、点火。強火で炊いていきます。徐々に残っている血が出てきて水が赤く濁ります。



その血も一定温度になると血液中の蛋白が凝固するため、白色に変わります。



加熱が進むと徐々に白から灰色に水の色が変わります。血が灰汁に変わっている状態がわかると思います。




沸騰寸前の状態。血が灰汁に変わり表面を覆っています。




完全に沸騰した状態です。灰汁が上部に固まってきます。




一応、一発目の灰汁のみ取り除きます。




今回の必須アイテムがコレ。シャトルシェフ。
家庭で何十時間もコンロを占拠し続けるのは現実的ではないため(我が家の場合は現実だが。笑)長い時間温度の下がりにくい調理器具を使うことで長時間のスープ炊きの代替としてみた。



スープは30分ほど炊いた。これは水が沸騰しても骨の中まで加熱されていないため、骨まで完全に火を通すためである。
ここから、最低でも1日2回(12時間おき)に沸騰を繰り返し、常にスープを高い温度を保つようにする。



これが、おおよそ6時間ほど炊いた状態。
沸騰をしていないため、濁ってはいるが乳化はしていない状態。骨の油脂が分離して表層に浮き出て始めている。




これが12時間経過したもの。骨の油脂が6時間前に比べてかなり多く、表層に分離してきている。



これが24時間経過したもの。骨の軟骨が溶け始めて、かなり柔らかくなっている状態。表層の油脂もかなり多い。



これが36時間経過したもの。完全に軟骨が分離してスープ内を浮遊している状態。ゼラチン質がスープに溶けて粘度がかなり高い状態。



これが48時間経過したもの。骨の表層には軟骨や油脂が全くないレベル。
骨ばかりの状態。スープ表層には溶け切っていない軟骨や脂身が浮遊している。



骨はこんな感じ。重量も炊く前の約半分強になっている。
骨の表層には何も付いていない状況。「旨みが出尽くした!」感が漂うが、オイラの仮説は少し違う。



こんなイメージ図を簡単に作ってみた(笑
(どんだけヒマなのだ!笑)
X軸が時間(スープの炊き時間)、Y軸が旨みの量(食材やスープの)。

簡単に説明すると、
水は炊く前の旨みの量はほぼゼロに等しい。食材を入れて炊き始めると水が食材の旨みを徐々に抱きスープになってくる。
逆に、食材は水に投入して炊き続けることで、食材に含まれる旨みは水に溶けていくため、食材に含まれる旨みの量が徐々に減ってくる。

飽和点あたりが旨みでいう限界値になる。(風味や香りとかは別)
食材の量が多ければ多いほど、この飽和点の位置は高くなる。(水の量が一定なら)

ここで言いたいことは大きく2つ。

・スープの旨みは、食材(出汁殻)に含まれる旨みを超えない。
・そのため、出汁殻でも旨みを含んでいる。(上記に示すとおり、食材の量により飽和点が変わるので含まれる旨みの量も変わる)

※あくまでもオイラの仮説なので、「ココ!間違っているよ!」とお気づきのプロもしくはハイレベルなアマの方はご指摘下さい(笑




試しに、表層に軟骨も油脂も無い48時間炊いた出汁殻を水で炊いてみた。
白く濁るだな〜。これが。焼肉屋のスープくらいの濁りにはなる。
コイツは単体で使わず、これからの乳化作業の差し水として使うことにした。




続いて乳化作業。ガンガン炊いて乳化を促します。スープがタプンタプンしてきています。

シャトルシャフを使ったことで長い時間高い温度を保ってはいたが、沸騰をし続けていない。(定期的な加熱時には若干沸騰させたが)

いわゆる博多ラーメンのような白く濁ったスープというのは油脂と水が混ざり合って乳化した状態にある。
要はマヨネーズと一緒。基本的には水と油は比重が違うので混ざらないが、マヨネーズの場合、卵の黄身という媒体(?)と攪拌により乳化(混ざり合う)する。

豚骨スープの場合、骨回りの軟骨や筋から出るコラーゲンがゼラチンとなり、黄身と同じ役割を果たす。沸騰が攪拌と同じ役割になるわけだ。

そのため、スープを乳化させるためには常に沸騰をさせている必要は無く、要は軟骨を溶かしてゼラチン(黄身と同じ役割を果たす状態)にした段階で沸騰(攪拌)してやれば、乳化はするわけです。



約50時間掛けて豚骨白湯スープの完成です!
博多ラーメンらしい獣臭いスープに仕上がりました(笑



タレも作っていきましょう!昆布に水を入れて、水戻しをします。



昆布出汁にチャーシューの煮汁(オイラの場合は濃口醤油のみ)を入れて味と色見を整えます。タカのつめを少量入れて、塩味は食塩で整えます。
ざっくり感覚でいうと水に対する食塩の量は15%くらい。



こんな感じの色見だとスープの白色が映えます。醤油は色付けと風味付けの調整程度の役割です。



これは企業秘密の魔法の粉です。通常の自作ラーメンはあまり使いませんが、博多ラーメンの再現となるとある程度は必要かと。



麺は加水34%で打ってみることに。
乾燥した冬場にパスタマシンでの34%の麺打ちは大変だと言うことを忘れていました・・・。
無残な結果になったため、この後の製麺画像は割愛します。切刃を1個壊しました・・・(涙




気を取り直して、丼にタレを注ぎ、



家庭で再現した博多ラーメンの完成です!

具材は醤油で炊いた豚バラチャーシューと木耳と青ネギです。


なかなか面白い試みでした。いくつかの仮説の検証が出来たので自分なりに成果はあったと思います。

新しい切刃を購入したのはナイショの話(笑

今回の試みやオイラの仮説は、あくまでも独断と偏見によるもので科学的根拠はありません。間違えているぞ!という方は優しくご指摘下さいね(笑

 

 

 

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